STYLE OF LIFE

「住まいのプロ」が建てた、
自分軸のある家。

家づくりのプロが自分の家を建てた時、どんな幸せなカタチが生まれるのだろう。 ともに住宅関連会社に勤務するT夫妻。ご主人は耐震性などの「住まいの構造設計のプロ」、奥様は断熱性能など「快適な室内環境をつくるプロ」だ。

「自分たちの家を建てるプロセスは、冷静でありながらもやっぱり想いが詰まったものになりました。理想としたのは、開放感がありつつ構造がしっかりとした木の家。デザインも妥協したくなかったので、設計士の方と何度も話し合いをさせてもらいました」。

参考にしたのは、建築家の伊礼智氏。「彼の設計は、自然の光や風を取り入れるパッシブデザイン。南東角地という立地を生かし、南側に庭と大開口部を造って一日を通して光がLDKに入るようにしました。

勾配天井やアイランドキッチンで視線の抜けを作り、坪数以上の広さを感じられるようにしました」とご主人。床材はナラ、扉はオーク、天井は杉と木の経年変化が楽しめる空間。ここで6歳になる娘さんも多くの時間を過ごすという。

夏は涼しく冬は暖かい。
北海道基準の断熱性能の家。

さらに、二人が大切にしたのは断熱性能だ。北海道基準の断熱材を採用し、高気密・高断熱を実現。夏の日差しを遮り、冬の柔らかな光を取り込むことで夏涼しく冬暖かな家をかなえた。

「窓の大きさや位置で断熱性能は全然違ってきます。引き違い窓を減らし、縦滑りやフィックス窓に。また、ガス入りのLow-E複層ガラスでより断熱性を高めました。エアコン一つで家が丸ごと暖まるのが嬉しい。空調を24時間稼働させても光熱費がカットできる、そんな省エネ性も満足しています」。 LDKに足を入れると目に優しく入ってくる障子。これも実はオーダーメードだ。「最初はもっと繊細な格子をイメージしていましたが、日差しや耐久性を考えて太さのあるデザインに変更しました。和風モダンな雰囲気がお気に入りです」

生き方にぴったりな家が、
人生をゆたかにする。

フォルムの美しい器や雑貨が、この家に流れる時間に溶け込む。T邸のスマートな居心地の良さをつくるのが、充実した収納だ。「くらしに必要なものしかなるべく置きたくない。本当に気に入ったデザイン、使い勝手のいいものだけを選ぶようにしています」と奥様。

食器やキッチン、水周りの生活アイテムは「物の住所」を決めて収納。ファミリークローゼットや食品庫もボックスなどを白に統一することで、機能的かつ美しい空間に。「引き出しも収納したいものに合わせて、ちゃんと計測して購入します。家がきれいに整うと、気持ちもハッピーに整うから」

カフェのような上質な時が流れる住まいに、家族で家の中で過ごすことも増えた。「コーヒーを丁寧に煎れたり、好きな本を読んだり。温かい季節になると庭で友人とBBQをしたり。いちばん居心地いい場所が家って、幸せだなあと思いますね」
自分の軸にぴったりな家が、人生をゆたかにする。一番大切なことを知る人の住まいがここにある。