「世界一幸せな暮らしを収納で叶えるコラム」がスタートしました。
整理収納は「きれいに見せる」ためではなく、家族が幸せに暮らす土台作り。
月に1回の更新と共に、住まいの中の小さな整えを実践していただけたら嬉しいです
朝のイライラが減る玄関収納

共働き家族の‘’ゆとり‘’を玄関から
「ママ!傘どこ?」「帽子が見つからない!」
忙しい朝、こんな声が飛び交うご家庭は多いのではないでしょうか。
共働き家庭にとって、朝の数分はとても貴重な時間。出勤・登園・登校と、家族みんなが一斉に動き出す時間だからこそ、ちょっとした探し物や、出しっぱなしがストレスにつながってしまいます。
そんな外出時間のプチストレスを解消してくれるのが、「ただいま動線」を考えた玄関収納。使った後に、正しい場所に戻すことができれば、次に使うとき探し物が減ります。
家族みんなが“使いやすい”が基本
家を整えるとき、ついきれいに見せることを優先しがちですが、子育て中においては、“使いやすい”が最優先。子供たちが自分で収納できる、また、忙しい朝でも、迷わず動けるそんな収納があると、家族みんなの時間にも心にも余裕が生まれます。
それでも玄関はきれいに見せたいということであれば、シューズクロークを取り入れた玄関を検討してみるといいですね。
収納を工夫するための3つのポイント
子供の高さに合わせたフック収納
☆収納グッズを選ぶポイントは、片手でかけられ、安定しているもの
リュックや帽子を自分で片付けられ、声掛けの手間も減ります。
家族ごとの定位置をつくる
傘、名札など、それぞれの‘’よく使うモノ‘’は個別のボックスか、フックに。
☆ポイント 学校では、ちゃんと決まった場所に戻せる子供たち。家庭でも自分のものは自分で管理するという責任感を育てるにも、個人別収納はオススメです。
tower | マグネットキッズヘルメットフック タワー | 山崎実業
雨レイングッズはまとめて1か所に収納
普段使わないものの置き場所をしっかりと決めておくことで、急な雨にも慌てずに対応できます。
ちょっとした工夫でも、「自分のモノを自分で戻せる」仕組みがあると、ママ一人にかかる負担が減り、家族みんなが自然と‘’片付け上手‘’になっていきます。
玄関は、家族の1日が始まり、終わる場所。
ここが整っているだけで、朝の支度がスムーズになり、帰宅時の気持ちも穏やかになります。特に共働き家庭にとって、「探し物がない」「片付いている」状態は、思っている以上に‘’安心感‘’や、‘’心のゆとりにつながるのです。
暮らしを変える小さな“整え”
玄関は、家族の1日が始まり、そして終わる場所。
ここが整っているだけで、朝の準備がスムーズになり、帰宅時も気持ちが落ち着きます。特に共働き家庭にとっては、「探し物がない」「片付いている」という状態そのものが、心の余裕や安心感に直結するのです。

実際に暮らしが変わったご家族のストーリー
では実際に、収納の工夫がご家族の暮らしにどんな変化をもたらすのでしょうか?
ここからは、私が整理収納サポートを担当した、Aさんご一家のリアルストーリーをご紹介します。
家族みんなが笑顔で週末を楽しむ。その一歩を踏み出したご家族のストーリー
『お子さんがおもちゃを片づけてくれない』
『ランドセルも中身も床に置きっぱなし』
誰もが悩む子育てあるあるだと思います。
今日は、そんな悩みの解決をと、収納サポートを依頼してくださったAさんファミリーの整理収納ストーリーについてお話しします。
Aさんは、共働きの30代のご夫婦と、長男(小6) 長女(小2)の4人暮らし。
5年前に新築した家の1階には、シューズクロークやパントリー、ファミリークローゼットと、2階にはファミリーライブラリーがあり、大きな本棚とソファー、ハンモックが置かれていて、充実した収納がある機能的な1階と、ゆったりとした時間を楽しむ2階、スペースもゆとりある間取りのおうちに住んでいらっしゃいます。
平日は、夫婦で協力しながら仕事と家事をこなし、週末はゆっくりとした家族の時間を楽しむ。そんな暮らしが伝わってくる素敵なお住まいです。

家族がギクシャク。このままでは良くない
そんなAさんの悩みは、お子さんが片づけてくれないことでした。学校から帰ってくると、ソファーにランドセルの中身を広げ、ダイニングテーブルで宿題。終わってもランドセルはそのまま。1階和室や、2階にあるおもちゃをリビングにもってきて遊んでは、そのまま。言っても片づけてくれない。
ご主人は言います。
「最初の1年半は、自分が帰ってきて片づけてました。でも、また翌日には元通り。心が折れて最近は諦めてます。でも、仕事から疲れて帰ってきて、家の中のノイズが多いと家でも疲弊するんです。そうするとイライラしてしまい・・・家族間がぎくしゃく・・・このままではダメだなって。」
奥さんも言います。
「気づいたらあっという間に6年生。このままではいけないなと思っています。でも、私も片付けが苦手なんです。」
子育てへの想い。本当は、自立して欲しい。
そんなAさんへお聞きしたのは、子育てへの想いです。
Aさんご夫婦は、子供たちに自分のことは自分でできるようになって欲しい。
親離れ、子離れができていて、それぞれの時間も楽しめるそんな家族になりたい。
そう語ってくださいました。

その想いをカタチに。まずは、大人が変わること。
子供は、親の背中をよく見ています。家族でもそうですが、自分以外を変えることは難しく、まずは、自分たち大人が変わることが必要です。
1番最初に取り掛かったのは、リビング収納です。
散らかしても気にならない景色から、スッキリ空間が当たり前な景色を作ります。
情報量が多い本棚は撤去、使用頻度が低くリビングでなくていいものはパントリーへ移動。結果、景色としてみえるのは、少量のお手入れグッズと、4人笑顔の家族写真だけ。
その家族写真の存在感って言ったら!私は、涙ぐみ(みんなには内緒!)ご夫婦はニンマリ(笑)スッキリしたねーーーーって。そうそう、こんな暮らしがしたかった。だから家づくりにこだわった。みんなが笑顔で暮らすんだったって思い出されたようでした。
キッチン&パントリーは、家事に追われない仕組みを。
その流れで、パントリーとキッチン収納も仕組化を進めます。
「カップラーメンは、この棚が空いた時が購入のタイミング。消耗品は、1ヶ月で使いきれる量を月一購入で管理していきます。もう1年、買い物しなくていいかもですね(笑)」
「この季節は麦茶を毎日沸かしますよね。IH下の収納にあると便利ですよ。」
「お子さんは自分でふりかけを選ばれますか?スープも自分で作れるように、ゴールデンゾーンにマグカップと一緒に収納しますね。」
など、大枠のライフスタイルから、細かな使い方をひとつずつ確認し、提案し、収納を仕組化していきます。

スーパマンパパの頑張りに感動
そんな作業の中で、感動した出来事がありました。
「今使っている水筒はどれですか?」とご主人に聞いたとき、要るものを選び、処分を判断してくださったのですが、その判断タイムは10秒もかかりません。
その速さから日頃から家事も子育てにもママだけに任せず、積極的に取り組んでいるんだろうなと想像することができます。
昭和生まれの私は、男性も家事育児をするのは当たり前だと思いながらも、実際に当たり前にやっている男性に出会うと感動を覚え、家事に子育てに頑張っている姿を想像し、息子とかぶりまた目が潤むのでした。
リビングは片付け力を育む場所
ここまで出来たら、やっと子供たちの学用品、おもちゃに取り掛かれます。
お子さんに片付けが当たり前にできるようになってほしい時、何度もいいますが、まず親が変わる必要があります。お子さんは出来なくない、悪くもない、環境どおりに育つだけ。
家庭という一番小さな社会で、片付け力を育んで欲しいが私の願いです。
長くなったので、学用品とおもちゃ収納に取り掛かった様子は次回にしますね。
お楽しみに!

2024年11月に米田木材のモデルハウス「百樹」にて、整理収納セミナーを開催しました。浮田さんに講師として来て頂き、「失敗しない収納の作り方、選び方」等をレクチャーして頂きました。その時の様子は↓こちらの記事でお読みいただけます。
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Kuraduce(クラデュース)代表
浮田美紀子
(一社)ハウスキーピング協会認定。整理収納アドバイザーとしての経験を活かし、「ゆとりある暮らし」をサポートするKuraduceを設立。住まいや家事の支援、生前整理、家族のための準備など、暮らしを多面的に支えるサービスを展開中。心に寄り添うサポートを大切にしている。