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“置くだけ”では運は上がらない。整理収納で叶える本当の開運

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“置くだけ”では運は上がらない。整理収納で叶える本当の開運

「開運グッズを置いているのに、なぜか運が上がらない気がする…」

そんな悩みを抱えている方は意外と多いものです。忙しい毎日の中でモノを整える時間が取れず、気づけば“願いの象徴”だったはずの開運グッズが埃をかぶってしまっているということも。

今回のコラムでは、整理収納の視点から、「本当の意味で運気が上がる暮らし方」についてお伝えします。モノを手放すことが目的ではなく“自分の気持ちと暮らしを整えること”が、なぜ開運につながるのかを、実例とともに紐解いていきます。

開運グッズだけでは運が上がらない理由

お片付けに入ると、開運グッズがたくさん並んだお部屋によく出会います。

今回、お邪魔したMさん宅もダイニング横のチェストの上にたくさん並んでいました。開運グッズは大いに楽しんでいただけたらと思うのですが、置いておくだけでは運気は上がらないとおもうのです。

実際に、ひとつずつどんな思い入れのあるものなのか、なぜここに飾ってあるのかの理由を聞くと、手放せるものがたくさんありました。

実例|Mさん宅で見つけた“運を滞らせる原因”

Mさんのお家に飾ってあったのはこんなもの。

・数年前に、イベントで手作りしたお正月飾り
・旅先で求めたお守り数個
・お友達にもらったお土産が数点
・自分を守ってくれるパワーストーン
・開運セミナーでならった花飾り
・お友達からもらった手紙や絵葉書

家に置いてあるものを見ればその方のお人柄がみえてきます。Mさんは、お友達をとても大切にされる心の優しい女性。なので、いただきものや、思い出は手放すことは簡単ではありません。しかも8年間、毎日遅くまで働き続けた方でもありました。ですから、そのひとつひとつは大切だと思っていながらも眺めることもなく、見直すこともなく、埃がかぶったまま時が止まっています。

運気をあげたいお気持ちがありながらも、Mさんの気が家に向いていない。そんな様子を感じました。

整理収納で叶える「運を呼び込む家」づくり

① 開運グッズの見直し

最初の作業は、開運グッズの見直しです。ひとつひとつ手に取ると、意外にも判断が早く、どんどん整理が進んでいきます。もしかしたら捨てられなかったわけでなく、向き合う時間を優先できてなかったのかもしれません。残すと決めたものは埃をとり、リビングダイニングのドアから入って正面に飾り棚を置き、飾りました。

家に帰ってくるたびに目に入る場所に置くことで、グッズからのエールを毎日受け取り、パワーストーンに守られ、自分の気持ちが更に上向きになれば、運気は勝手に上がっていきます。

② 収納と動線の整え方

販売のお仕事をされているMさんは、基本、外回りのお仕事なのですが、デスクワークはご自宅のダイニングを使っていらっしゃるとのこと。

動線から考えると、開運グッズを置いていたダイニング横の収納に、事務用品やノートパソコンを置くことで解決。時短家事の動線に関しては、ソファーに置きっぱなしになってしまう洗濯物をどうにかしたいとのことで、リビング出入口横に家族別のバスケットを置き、そこにいれるだけ収納を取り入れることで解決しました。

脱衣室や水回りに収納スペースがない場合は、家族スペースからの動線上に収納を設けることで家族それぞれが使いやすい収納になります。

③心理学を活かした仕組みづくり

人は心理として、狭くて暗くて逃げられない突き当り、身動きがとりにくいこところには行きづらいものです。このような場所に収納をつくっても、中々部屋は片付きません。

どうなるかというと、収納の手前に置きっぱなしになったり、入り口付近しか稼働しなかったり、そのうちせっかく作った収納には、何があるかわからないカオス状態になります。

なので、収納は、「遠い場所にしない、奥深くしすぎない、狭くて動きづらくしない、暗くしない。アクション数は3以下にする。」Mさんのように忙しい方には、サッと、パッと出してしまえる収納は特に喜んでいただけます。美しさや機能性重視ばかりが正解とはなりません。

家具と空間の整え方でさらに運気アップ

他にも家具の買い替えのタイミングだということで、家具選びもお手伝いさせていただきました。
相談されたのは、この3つです。

①昔流行した黒の家具(食器棚)が圧迫感があり、買い替えたい

実際に拝見すると、壊れている箇所があり、汚れが目立っていました。壊れたままや、汚れを放置している状態は、私たちの気持ちを下げていきます。色も白とナチュラル色をベースとした空間の中で艶ありブラックの食器棚は、しっくりと感じません。

そのことから買換えを検討されたのだと思います。買換えには、お子さんが巣立つタイミングということもあり、収納量より、効率を重視、作業スペースを確保しやすいカウンタータイプを選択。色は、壁と同色の白色で。

②家族がゆっくり過ごせるソファーが欲しい

洗濯物の置き場になっていたソファーは、位置と大きさに改善点がありました。

背後に人の通り道があること、ダイニングとリビングの家族が顔を合わせない配置であること、家族の人数に合っていない大きさのソファーであることから、人が座らない、会話が少ない家族関係になりやすい配置になっていました。

ダイニングテーブルで過ごす家族と目線を合わせられる位置にソファーを配置するため、テレビとソファーの位置を変え、大きさは、ご夫婦2人がゆったりと寛げる2.5シーターのカウチタイプと、ラグの上で使うビーズクッションを提案しました。

③ラグの汚れが気になるので買い替えたい

汚れも私たちに不快をあたえるものなので、気軽に洗えるものに買い替えをおすすめしました。かたちは、人間関係を円滑にするといわれる円形、ベージュを選択しました。

本当の開運とは“暮らしを大切にすること”

そんな流れで一旦、LDKを整えられたMさんですが、これを清潔な状態で継続するには毎日の時間が少し足りません。ご主人もMさんの出張があり、お子さんたちも受験や部活があり、家族みんなが慌ただしく過ごしているタイミングです。

そんなときに検討してくださったのは、掃除代行サービスでした。開運グッズ好きなMさんですから、当然運が良くなりたいと望んでいらっしゃいます。運がよくなるためには、私たち自身の気持ちを整えることが必要ですから、不快と感じる「湿気、汚れ、埃」がないことは、開運の大前提なのです。

本当の開運は、特別なグッズや風水ではなく、「自分の暮らしを大切にする選択」の積み重ねにあります。開運グッズを置くことも、家具を選び直すことも、自分と向き合い、心地よい空間をつくるための“きっかけ”です。部屋が整うと、自然と心も整う。そして心が整うと、行動や選択が変わり、結果として運も流れも良くなっていく。

“整えること”こそが、あなたにとってのいちばんの開運なのかもしれません。

いよいよ11月9日(日)は、年1回の整理収納セミナーです。お待ちしていますね^^

<イベント情報>

イベントの詳細はこちらからご確認頂けます。

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Kuraduce(クラデュース)代表

浮田美紀子

(一社)ハウスキーピング協会認定。整理収納アドバイザーとしての経験を活かし、「ゆとりある暮らし」をサポートするKuraduceを設立。住まいや家事の支援、生前整理、家族のための準備など、暮らしを多面的に支えるサービスを展開中。心に寄り添うサポートを大切にしている。