“集団の温度”を高める現場マネージャーの哲学。 ~理想の暮らしは“チーム”でつくる~
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米田木材の現場を支える、工務部課長の桶谷昌広さん。彼が舵を取る協力業者様懇談会は、毎年2月に開催され、約90名もの協力業者様が集まり、『お客様の理想の家』を作るために熱く意見を交わす場だ。現場監督として、そしてチームのまとめ役として、懇談会に込める想い、そして普段の仕事で大切にしている想いを聞いた。
土木の世界から住宅へ──転職のきっかけと原点
大学では土木について学び、卒業した後は土木工事の現場監督をしていた。しかし、労働環境や人間関係に悩み、いつしか仕事への意欲を無くしてしまった。そんな時に偶然辿り着いたのが住宅の現場監督の仕事だった。
「土木の仕事は朝早く夜は遅い。学ぶ事も多かったが、どこかで『自分が求める働き方とは何だろう』と考えるようになった。住宅では、お客様の喜ぶ顔を直接見られる。やっぱり人とつながっていたかった」と当時を思い出しながら語る。さらに、決断に大きな影響を与えた今は亡きお母様の言葉がある。
「手に職を、一生の仕事と思える仕事についてほしい」と。
転職や異動を考えた時も、その言葉が常に心にあった。「本当にこの仕事でやっていけるかと悩んだ時期もあったけど、今はやっぱりこの仕事かなって思える。母親の言葉もあったし、続けているうちにやりがいも感じられるようになった。」
家づくりで最も大切にしていること──信頼関係
桶谷さんが仕事をする上で最も大切にしているのは“信頼関係”である。住宅建築は単なる施工作業ではなく、多くの人が関わり、意見を交わし、協力しながら進めるもの。その中で良い家をつくるには、人と人のつながりが欠かせないと考えている。
その考えは人と関わる際に見せる姿勢に現れている。
「自分の言いたい事だけ言うのではなく、相手の意見も聞くように心がけている。50:50の姿勢だよね。」
自分の常識が正しいと思い込みがちだが、自分にとっての正解が、相手にとっても正解だとは限らない。だからこそ、相手が何を考えているのか?なぜそう思ったのか?をちゃんと理解できるように、相手の意見をきちんと聞くようにしているそう。
「でも自分も人間だから完璧にはできないし、忙しいとついつい怒ったりイライラしてしまう。そんな時はちゃんと後で『ごめんね』 の一言は忘れないようにしています」と人懐っこい笑顔を浮かべた。
「良いものづくりは現場の“人の温度”で変わる。もちろん技術や品質も大事だが、結局は人の心が大事。だからこそ普段からのやり取りでも、相手のことを尊敬・尊重し、下請けではなくチームの一員として考え対応している。信頼関係を築けてこそ良いチームができるし、集団の温度も上がる。お客様の理想の家を実現するためには、それが必須だと思う。」と熱く語る。
この“集団の温度”を実際に「目にした」のが、毎年2月に開催している協力業者様懇談会でのことだった。「世界で一番幸せな暮らしを」実現するために、協力業者90名と社員が熱く討論していた姿だった。
「集団の温度」を上げる場所──協力業者様懇談会
この協力業者様懇談会は、米田木材の現場の「集団の温度」を引き上げる、年に一度の熱き対話の場。ここは、会社側から意見を押し付ける場(一方的に伝える場)ではない。目指すのは、約90名の協力業者様が「チームの一員」として主体的に集い、お客様の理想の家をどう実現するかを、熱く議論し、信頼関係を築き合う場にしたいと考えている。
この会の舵を取っているのが桶谷さん。毎年開催の4ヶ月前から懇談会のテーマやビジョンを練り、さらに良いチームになるために何をすべきかを検討している。
昨年度は「施主の想いをかたちに 〜ともに築く、誇れる家づくり〜」をテーマに、お客様のリアルなお声を聞く事で、自分たちの仕事の役割や意味を再確認してもらう会を開催した。事前に何組かのお客様を対象に社員がインタビューをしており、打ち合わせ中に感じたことや引渡し後の住み心地についてお聞きしていた。そこでは担当した協力業者の方への感想も頂いていた。その中で、お客様から頂いた担当した大工さんへの感謝コメントがとても印象的だったと桶谷は話す。
口数は少ない方でしたがとても優しい方で、子供と一緒に現場を見に行った際に端材で木のおもちゃを作ってくれたのがとても印象的でした。子供がそのおもちゃをとても気に入っています。
この事について、担当した大工は「特別な想いがあってした訳ではないが、小さなお子さんを連れて現場に来られていたので、何か作ってあげようと思って・・・」と恥ずかしそうに答えていた。
今まで米田木材と協力業者様たちの間で築き上げてきた“良い家を共に作ろう”という共通の想いが、行動に現れたのではないだろうか。ただ単に家という箱をつくるのではなく、お客様の豊かな暮らしをつくっているという責任と自覚が芽生えているのを確かに感じた。
今年で5回目を迎え、初めの頃は「なぜこの会を開催するのか分からない」と疑心暗鬼だった協力業者様も、今では積極的に討論に参加し自分の想いを語ってくれるようになった。年々“集団の温度”は上がって行っているように感じる。
しかしこれだけで未来が保証されるわけではない。時代の流れに合わせてお客様の求めるものは変化し、現場に求められるものも変わっていく。
だからこそ、常に未来を見据えて考える。
「これからの現場に必要なものとは何か。」
現場での挑戦──不可能を可能にするために
これからの工務部、そしてこれからの現場を「不可能を可能にするチームにしたい」と桶谷さんは語る。現場には難しい要望もたくさんある。しかし、助けてくれる仲間がいて、協力業者様がいて…その力を結集すれば、不可能はないと思う。」
現場で起こるトラブルや予期せぬ変更にも、桶谷さんは常に「どうやったら出来るか」を考えている。単なる施工管理ではなく、人と人をつなぎ、最適な判断を導くマネージャーの姿がそこにはある。
現場で信頼関係を築くことで、協力業者様も自分のアイデアを出せるし、問題が起きてもスムーズに解決できる。その結果、顧客満足に繋がっている。
しかし、そんなチームも勝手に育つわけではない。今ある良いチームを維持することも、次の世代を育てて同じ想いをつなぐことも、簡単ではない。だからこそ、桶谷さんは現場だけでなく、次世代の育成や建設業界全体の魅力を伝えることにも力を注いでいる。
次世代へのバトン──建設業界の魅力を伝える
建設業界は人手不足で、若い人には魅力的に映らないのが現状。しかし桶谷さんは、長年この仕事をしてきたからこそ知っている魅力があると言う。「この業界の未来を変えるには、この魅力を伝えていくことが必須」と語る。
新人の育成については、「昔は背中を見て覚えろだったが、今はそんな時代じゃない。主体性を潰してしまわないように気を配りながらも、必要に応じてアドバイスをしてあげられる体制を作りたい」と話す。
技術や品質はもちろん大切。でも最終的に家をつくるのも人、住むのも人。米田木材の現場で最も大切にされるのは、やはり“人と人とのつながり”なのである。
家づくりというのは、ただ単に家という箱をつくっているわけではない。現場で築き上げた信頼関係がチームを一つにし、お客様が理想とする豊かな暮らしをつくっているのだ。
誰かの意見に耳を傾ける。違う考え方にも、一度ちゃんと立ち止まる。そうやって交わされるやり取りの中に、現場の温度が生まれていく。温度のある現場だからこそ、難しい課題に向き合える。簡単じゃないけれど、それでも前へ進もうとする力が出てくる。その先にあるのは、お客様の「理想の暮らし」を形にするという、私たちの仕事の本質。
桶谷さんの挑戦は、まだ途中だ。ただ、今の現場には、未来へつながる芽が育っていると信じている。今日も現場で、人と向き合いながら、“不可能かもしれない”を前にしても、諦めずに考え続けている。
米田木材は今日も、「世界で一番幸せな暮らし」を追い続けている。

桶谷 昌広(おけたに まさひろ)
米田木材・工務部課長。住宅現場の最前線に立ち、仲間や協力業者様と共に理想の家づくりを追求する。信頼関係を軸とした現場づくりに力を注いでいる。場の空気を和ませる天才で、周りにはいつも自然と笑顔があふれている。
YG TIMES編集員
柏木 彩夏
2019年に中途採用で入社し、現在は入社7年目。所属は事務部だが、部署を超えて色々な業務にチャレンジしている。YG TIMESの編集やインナーブランディングに携わる。昨年育休を終えて職場復帰。職場での学びを育児にも活用し、豊かな暮らしを実践中!